山形県 阿部憲明総合支庁長
県は2日、県最上総合支庁で1999~2002年度にかけて、物品納入業者にあらかじめ一定の代金を支払い、その後に必要に応じて物品を発注する「預け金」が発覚したと公表した。特定の部署で慣習として行われ、文房具代として少なくとも1230万円の預け金が存在していたという。預け金は公務に必要な物品の購入に充てられ、県の事務執行に使用されたことを確認。私的な流用はなかったとしている。
問題を重視した県は今後、県競争入札参加資格者名簿に登載されている関係業種の全250社を対象に、預け金に関する調査を実施し、11月中に結果を取りまとめる方針。
総務部の説明によると、預け金の存在が判明したのは県最上総合支庁建設総務課で、文房具を取り扱う県内の3社に対し、正確に分かっているだけで99年11月から03年3月までの間、約237万8000円を預け、その後に随時、必要な文房具を発注し、納入させていた。
会計検査院が本年度、県を対象に実施した検査を前に、準備を進めていた今年4月に不正が発覚。その時点で、3社のうち2社に預けた公金はすべて文房具類の購入に充てられ、残る1社に154万9291円の残高があった。残金は県に対する返還手続きを進めている。
物品納入は99年11月から07年5月までの間、3社合計で約1075万5000円の実績があり、残金と合わせ少なくとも1230万円以上の預け金があったことが分かった。99年11月以前については、資料がなく不明という。
預け金として先払いする形態で同課が購入したのは▽コピー用紙、書類用ファイルなどの事務用品▽パソコン、デジタルカメラなどの事務機器▽机、いす、キャビネットなどの事務調度品-といった文房具類。
県が06、07両年度に実施した独自の公金管理実態調査では、この預け金について職員からの申告がなく、今回初めて発覚した。預け金が発生した原因として、県は▽年度末で予算を使い切るという意識が強く働き、不要額を業者に預けた▽担当者間で不正が引き継がれ、申告しづらい職場環境にあった-などを挙げている。
県は今後、職員の聴き取りをさらに進めて全容解明を目指すとともに、処分の是非について検討する。
会計検査院が行った県の検査は03~07年度が対象で、その内容は今月中に公表される予定。今回の預け金は、検査院の指摘事項に含まれない見通しとなったため、この時期の公表となった。
阿部支庁長、管理職100人に訓示
県最上総合支庁で預け金が明らかになったことを受け、阿部憲明支庁長は2日、同支庁講堂で課長補佐級以上の職員約100人に訓示した。
阿部支庁長は「2006年度に行われた同様の調査の時に明らかにする責任があった。なぜ担当職員が上司に申告できなかったのか、私たち管理職が意識しなくてはならない」と述べた。また、「地域の方からおしかりを受けるだろうが、県のため、県民のために頑張っているとの自信を持ち、これからの仕事でそれを示していってほしい」と呼び掛けた。

県最上総合支庁の「預け金」が発覚し、陳謝する阿部憲明総合支庁長(中央)ら県幹部職員=県庁
http://yamagata-np.jp/news/200911/03/kj_2009110300038.php
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